Magnum EPIC
メモリデバイステスト用超高性能ソリューション
テラダインのMagnum EPICは、最新世代のDRAMデバイスに対応した高性能なテストソリューションです。これらのデバイスは、5G、AI、クラウドコンピューティング、自律走行車、AR/VR、高精細グラフィックスを用いたアプリケーションなどの技術にとって重要なイネーブラーです。
LPDDR5、DDR5、LPDDR4x、グラフィックスDDRなどのDRAMデバイスは大量に生産されており、高い並列テスト効率が要求されます。また、現在の、そしてこれからの高速DRAMデバイスには、テストソリューションに、優れたシグナル・インテグリティ性能が要求されます。
次世代メモリデバイスのテスト
5Gを例にとると、次世代の5Gモバイルネットワークは、4Gよりも何桁も高いスループットとレイテンシーの改善を約束しています。5Gは、マルチメディアやVR/ARアプリケーションの驚くべき可能性を実現します。このような可能性を実現するために、モバイルデバイスには高速化の要求に対応した高度なDRAMソリューションが必要です。
従来のメモリテスタのアーキテクチャでは、テスト対象デバイス(DUT)への高速信号の分配に限界がありました。信号インスツルメント(Pin Electronics)とDSA(Device Specific Adapter)またはLoadboardの間に長いケーブルを使用して信号を送出しているからです。この方法では、信号の減衰により、DUTに送られる信号の品質が劣化します。
Near DUTのテストテクノロジー
では、Magnum EPICは、新しいDRAMデバイスが要求する高データレートに対して、どのようにシグナル・インテグリティ性能を向上させているのでしょうか?
Magnum EPICは、画期的なNear DUTテスト(NDT)テクノロジーを採用し、信号インスツルメント(Pin Electronics)とDSAを直接接続することにより、従来の信号伝送用の長いケーブルが不要にしています。その結果、テラダインの革新的なNDTテクノロジーは、最高のデータレートで最高のシグナル・インテグリティ性能を実現します。さらに、NDT技術により、RTD(Round Trip Delay)時間が大幅に短縮され、RMW(Read Modify Write)パターンのテスト時間が短縮されます。
また、Magnum EPICは、最新のDRAMデバイスのテストに必要なソースシンクなどの高度な機能をサポートしています。ソースシンクはDUTの出力DQ信号のアイサイズを大きくすることで、歩留まりの向上とマージンの改善を可能にします。
構成
Magnum EPIC SSV
テラダインのMagnum EPIC SSVは、最終テスト用に構成可能な生産テストシステムです。18.4K以上の高速デジタル・チャネル(チャネルあたり7Gbps)と2Kのデバイス電源チャネルを備え、量産DRAMデバイスに必要な並列試験能力を最大限に引き出します。パターンジェネレータと144の高速デジタルピンを搭載したMTU(Memory Test Unit)を最大128個まで構成することができます
Magnum EPIC EV
Magnum EPIC EVは、テストプログラム開発およびデバッグ向けの、自己完結型エンジニアリング・テストシステムです。最大1,152の高速デジタル端子(チャネルあたり7Gbps)を構成することができます。テストプログラムとDSA(Device Specific Adapter)は、Magnum EPIC SSV量産システムと完全な互換性があります。
テスタ構成ごとに、DSAとテストプログラムの互換性を維持しながら簡単にアップグレードできます。
高速DRAMデバイスの製造と特性テスト
Magnum EPICは、業界標準のATEソフトウェアであるMagnumスイートを活用しています。その使い勝手の良さは、テストプログラムの開発、デバッグ、そして立ち上げから生産段階へのスムーズな移行に大きく貢献しています。
また、MCP(Multi Chip Package)デバイス(LPDDRとNANDを1つにパッケージ化したもの)の同時測定にも対応し、並列測定効率をさらに向上させました。